ぴのした

雨月物語のぴのしたのレビュー・感想・評価

雨月物語(1953年製作の映画)
3.6
美しい女の家で一晩過ごした後、朝起きると廃墟でしたっていう古典あるある。金儲けのことばかり考えて妻子をないがしろにするなよっていう教訓めいたところも古典あるある。

古典あるあるオチでハッピーエンドに終わるかと思えば、ラストでもう一山あるのが面白い。

注目すべきはBGM。お正月によく見る「本年もよろしくお願いいたします」CMみたいな和楽器のBGMが印象的。ジャンル的には雅楽?になるのかな。そういうBGMの中に、お経なのか能楽なのか、人の声や歌が入っているのも面白い。音楽のジャンルがわからないのでよく説明できないけど、「和」って感じ。太鼓が一定のリズムでポンポンなってるだけとかひどく単調な使われ方も多いんだけど、この単調な音楽が意外にも怖いシーンとかにマッチしてて緊張感がある。

ロマンチックなシーンとかではハープみたいな西洋楽器が使われるシーンもあって、その和洋の楽器の使い分けも面白かった。