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雨月物語のtaroumanのレビュー・感想・評価

雨月物語(1953年製作の映画)
4.0
角川シネマ有楽町 京マチコ祭
お話しの方は和風文芸幻想ホラーとでもいうのか悠揚たる王者の歩みっぷりで、体調のせいもあってか京マチコ様が「おほほほ」と森雅之とお戯れするシーンで夢の国にちょっと足を踏み入れたことは正直に申し上げる。
とはいいつつ、映像はもうとんでもないものでスクリーンの隅から隅まですべてにピントが合ってんじゃねと言わんばかりのシャープなもの。
そんでもってどのシーンもこれ以上ないほど見事な構図で、無声映画でも充分観賞に耐えうると思わせるあきれるばかりの映像美。
まあ確かにジャポニズムというかちょっと和風臭が強すぎるきらいがないわけじゃないが、もうこういう映画はなかなか作れないのではないかと、しみじみ思いながら溝口健二に首を垂れるばかり。
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