犬の死に至るまでの切なく物悲しい回想の話。
マロナとして亡くなったが、これまでこの犬は"9"と呼ばれ"アナ"と呼ばれ"サラ"と呼ばれ"マロナ"と呼ばれた。
小さな事でもずっと大切にし、それぞれのご主人との思い出をいつまでも覚えており、悲しい事があっても思い返さず前を見て進むマロナがただただ愛おしい。
マロナは小さな幸せがあれば天国にいるようだという。
それに比べ人は自由奔放で、せかせかしていて、忙しない。
人はあれも欲しいこれも欲しいといくらたっても満足しない欲張りさんである。
常に何かを求めそれ以上の幸せを探す人間より、マロナのような単純な幸せのみを求める人生のほうが楽しいのかもしれない。
マロナの表情がとても細かく愛おしくて抱きしめたくなるくらい可愛らしかった。
グラフィックがとても独特で好きだった。
サイケに見えたり、可愛らしく見えたり、色合いも綺麗で世界観が好きでした。
カメラ回しはまるで周りを見渡しながら進んでいくアトラクションに乗っているかのように見せてくれてワクワクした。
後方座席で見るとより楽しめると思います。