ひこくろ

Motherhoodのひこくろのレビュー・感想・評価

Motherhood(2019年製作の映画)
4.1
わずか20分弱という長さなので、悪く言えば映画品質で作られた「世にも奇妙な物語」という印象。
ただ、物語は面白いし、舞台設定も上手いし、演出も演技もいいので、見応えは充分にある。

優生保護法は実在した法律で、こういうこともあり得るんだと思うとかなり怖い。
加えて、世の中に馴染めないことを言う人たちを、精神病院に押し込めて隔離してしまえという風潮も1990年代ならまだあっただろう。
そう考えると、余計に怖さが増してくる。

いったんエンドロールを流してからの展開も、ベタだけどとても効果的だと思った。
なんにしろ、たった20分でここまで満足のいく作品に仕上げたことに感心する。

主役は一時期のマイナー邦画界のスターでもあった前田亜季。
しばらく見なかったけど、じつにいい歳の取り方をしているなあと思った。
もともと演技の上手な女優さんなので、またガンガン活躍してほしい。
また、エリカ役のしじみさんが雰囲気、演技ともにめちゃくちゃよかった。
この人にももっともっと活躍してほしいと思った。
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