ネギの子供

Awayのネギの子供のレビュー・感想・評価

Away(2019年製作の映画)
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大傑作。ある島に不時着した少年が巨大な黒い影から逃げるという鬼シンプルなストーリーをのっぺりした色鮮やかな3DCGアニメで描く。セリフのない驚きに満ちた75分。
一度死に際に立った少年が自身の無意識触れながら、逃げることを通して生を獲得していくようにも思えた。まさに謎の島版「ゼロ・グラビティ」。序盤、少年は地図やバイクを見つけるのが、まさにゲーム的なアイテム獲得で、偶然拾うのではなく用意されていた感覚が映画のストーリーテリングとして斬新。
黒い影は何なのか。最初は単純に死の象徴のようにも思えたけど、おそらく違くて少年と何らかのつながりがある。オアシスを見つけて希望を見出したとき影は小さくなり、バイクにこけて落ち込んだとき影は大きくなっていた(たぶん)。死へ向かうと増幅していく黒い塊、オアシスという楽園を塞ぐ障壁。
わからん、Q&Aがあったらめちゃくちゃに聞きたいことあった。今年の東京国際でベスト。公開決まってほしい。