Wata

夏時間のWataのレビュー・感想・評価

夏時間(2019年製作の映画)
3.8
風通し良く涼しげな、心地よいまどろみの中の思い出。

夏の温かく懐かしい空気感が本当に心地よくて、家族の幸せに包まれているみたい🍉🎆

大人でも子供でもない一人の少女が、夏時間の中でゆらぐ姿を撮した、ゆったりと懐かしくなる作品でした!



全編通して、温かい思い出を見ているようで、
夏休みの空気感だったり姉弟の関係性が本当に懐かしかった…!
2人の喧嘩が本当の姉弟のようで、僕もよく姉に泣かされていたこと思い出しました。


夏休みの時間の進み方って不思議。絶対時空歪んでると思うんです。
昼寝をしている時は永遠に夏休みが続くようにも思うし、友達と遊ぶと一瞬で過ぎ去るようにも感じるし。

夏休みって何もすることがないからか、色々なこと考えちゃいますよね。
家族と過ごす時間も多くなるし、自分と家族の関係性とか考えちゃいます。

でも、家族のことを考えるのって、否が応でも自分のことを同時に考えることになるし、大人になるにあたっての大きな階段だと思います。


そして、この作品で1番心に残ったのが、おじいちゃんの家なのですが、この家が本当にいい!

部屋同士の関係性やそのつなぎ方、日の当たり方や照明の雰囲気がめちゃめちゃよくて、階段を上がった先のミシン、庭からの小上がりと全ての配置が完璧。

全然自分のおじいちゃんの家じゃないのに、すごく懐かしくて、色々なこと思い出してしまいました。

あ〜、ノスタルジーに浸っちゃう〜


風通しの良い涼し気な空気感に、誰もが幸せな夏時間を思い出すような素敵な作品でした!
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