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約束の地のかなたのmasaのレビュー・感想・評価

約束の地のかなた(2019年製作の映画)
3.6
移民としてスウェーデンに来たルーマニア人の少女と、彼女が出会う地元の少女との友情、そして彼らを取り巻く移民や人種に関する残酷な状況を描く。

監督はスウェーデン人のヴィクトル・リンドグレーン。

スウェーデンの港町ホルムスンド。
ルーマニアから父と兄と移り住んできたサビーナは、彼らの車整備の手伝いをさせてもらえず、ゴミを集めてお金に変え、生活の足しにしていた。
あるときゴミ集めをしていた時、地元の少女エーリンと出会う。
精神的に病んだ父と暮らすエーリンは、どこか力強く自由なサビーナに惹かれ、二人は共に過ごすようになる。
しかし、町はサビーナや彼女の家族を快く思わない。面倒を持ち込む移民に対し、厳しい目そして嫌悪感を示すのだった。。

少女たちの友情は痛みと共に描かれながらも、その中で互いに影響しあいはぐくまれる絆がとても美しい。

難民問題、人種差別のテーマもあげつつ、2人の少女の心の交流が心を打つ、内容の濃い青春映画だった。
北欧の美しい風景も胸を打つ。

昨年の東京国際映画祭で監督のQA付きで観賞。
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