盲目であるがゆえに親から捨てられ、瞽女の親方ヘ預けられた少女りん。成長し、三味線語りの芸を身につける。
瞽女仲間は盲目の女たちの互助的な組織の意味合いもあり、男とつながることは禁忌とされる。神と結…
若かりし岩下志麻が瞽女を熱演している。
幼少期から地獄のような生活を過ごしてきたおりんが自らの半生を語るシーン、まるで買い物に行ってきた話のように淡々と、時には笑みすら浮かべながら悲惨な境遇を話す…
「松林、松林言われても、どこが松林で、どこが浜なのか、おらには境目が分かりません。世の中、どげんな境目があるのか。」
社会から排除されその秩序の外に漂白する人びと。だからこそ、その秩序を超越しさえす…
【1977年キネマ旬報日本映画ベストテン 第3位】
水上勉の小説を原作とした時代もの。U-NEXTで篠田正浩作品が明日までということで鑑賞。『心中天網島』と同じく岩下志麻が主演。
岩下志麻演じるお…
この映画の設定(シベリア出兵だから1910年代くらいか)の数十年後、おりんの生まれた土地には無数の原子力発電所が建つ。冒頭の冬の日本海に象徴されるような、そうした日本における「不毛の地」の物語。あの…
>>続きを読む盲目の女旅芸人の事を”瞽女”という。
中でも屋敷から追放され孤独な”はなれ瞽女”となったおりんの愛情と悲劇の物語。厳しくも美しい日本海の冬景色、瞽女唄、劇中曲、主演の岩下志麻..全てが素晴らしい。…