うわっ！これはヤバい。
現時点で今年1番の作品です。
これはネタバレになるのかなぁ…続編が楽しみでたまらない。
2時間30分の上映時間、映画の世界に入り込みすぎてあっという間に終わってしまった。
もっともっと続きを観ていたい。
そんな心地良さと充実感を味わえました。
まぁわかりやすく一言でいえば「中国版渡る世間は鬼ばかり」って感じなのかなぁ。
お母さんと4兄弟の家族を描くホームドラマなんだけど、めちゃくちゃやり取りが生々しい。
終始お金に執着し、お金に悩み、お金に振り回される兄弟。
そこには貧しい生活をしてきた幼い頃の思い出があるからだと思いますが、そんな彼らとは違い子供達の世代は「お金より自分自身の考えや思い」を大切にするという世代ギャップが溝を生む。
そんな世代ギャップは家族だけでなく街の変化でも表現されていて、美しい富春江の景色と街の開発で次々と壊されていく建物や高層マンションなど中国激動の時代と現代とのギャップも凄く良い演出になっていた。
印象的だったのが長男の娘グーシーと三男の会話シーンで「おじさんが1番家族の中で情が深い。あとはみんな自分勝手な人ばかり」とグーシーは言います。
三男は奥さんと離婚し1人でダウン症の息子カンカンを育ててますが、ギャンブルにハマり兄弟一ダメ男。
周りにもお金で迷惑をかけてはいるけど、確かに自分の思いを他の人に強要したりはしていないし、何より家族である息子やお母さんの事を大事にしている事が行動に表れている。
そんな相手への思いやりが苦難を乗り越える1番の力になるのかもしれないなぁと思った。
最後その三男の行動がきっかけだったのかは描かれていませんでしたが、家族に変化を感じるエンディングは、色々な思いを感じとても壮大な作品を観たような満足感を感じました。
いやぁもっと色々書きたいけど観れば観るほどまた違う気持ちが出てきそうなので2回目を鑑賞したらまた改めて感想を書きたくなりました。
