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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のeyeのレビュー・感想・評価

2.3
不思議なくらいつまらなかったです。こんなに人が見に行ってるから、そこそこ楽しめるかな?と思ったのですが、全くハマりませんでした。ちなみに原作は読んでいましたが、アニメは見てないです。

私がつまらないと思った理由は以下です。

①ギャグシーンが寒い
漫画だと、小さいコマのなかでサラッと読み流すくらいのギャグシーンが、映画ではかなりしっかり画面全体で描写されていて、個人的にはめちゃくちゃ寒かったです。恐らくシリアスな内容とバランスを取るためにギャグシーンを原作よりも大きく取り扱っているのだと思いますが、単純にガキ臭くて白けてしまいました。私は原作のおどろおどろしくて残酷な世界観がかなり好きだったので、映画(そしてアニメも?)ではこんな感じになってるんだな〜と思いました。鬼滅がこんなにも大衆人気を得ていることに驚いていたのですが、原作よりもアニメはかなり受け入れやすい世界観にしているのだと感じました。

②BGMがうるさい
泣かせたい・感動して欲しいシーンでここぞとばかりに壮大なBGMが流れてくるのが正直うざかったです。鬼滅の一番の魅力は、おどろおどろしくて残酷な世界で描かれる、ハッとするほどの優しさと真っ直ぐなセリフだと思うのです。なので、モノクロでかつセリフが視覚情報として読み取れる漫画の状態が一番セリフの「圧」を感じることができると私は思うのですが、映画で感動しそうなセリフの時にいちいち壮大なBGMを流されると、正直情報過多というか、そこまでの濃い味付けをしなくても素材で充分なんだけどな、、、みたいな感覚になってしまいました。あと、欲を言うと鬼滅のBGMはナルトみたいに和楽器が沢山使われている方が原作には合っているかなと個人的には思います。

③そもそも無限列車編のストーリーそのものが映画という枠に合っていない
無限列車編は面白いと思うのですが、前半でそんなに時間を取らなくても良かったんじゃないか、と思います。前半は少し退屈でした。しかしこれは映画用というより、原作のストーリーをそのまま映画にしたものなので、そもそも映画という枠にこの話が(展開的に)合っていないのではないか、と思いました。勿論見栄えはするのですが、話の持って行き方が少し冗長に感じました。

あとこれはもう映画だから、漫画だからという話では無いですが、ラストのみんな泣いちゃう所、あそこのセリフってなんだか自己啓発本みたいじゃないですか?バトルを見ていたのに、気付いたら自己啓発的な言葉を映画館のいい音響で聞いていたのは正直シュールで、それはそれで面白い体験でした。

映画自体の前評判が良すぎるのでは?とも思いましたが、あんまり悪い話を聞かないので、単純に私が鬼滅アニメと合わなかっただけなんだと思います。
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