はる

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のはるのレビュー・感想・評価

3.8
最近は『チェンソーマン』にハマり最新刊まであっという間に読んでしまったり、毎週のアニメ『呪術廻戦』が楽しみだったり、久しぶりにジャンプ漫画を謳歌している今日この頃です。鬼滅は原作は読んでないのですが、アニメ1期は今年の頭くらいに全部観て、正直めちゃくちゃハマっているという訳じゃないのですが、続きは気になるという事で無限列車編観てきました。
アニメ版でもufotableの作画は素晴らしかったですが、流石は劇場版、さらにレベルアップした作画には圧倒されました。特に猗窩座と煉獄さんの戦闘シーンはそれこそドニーさんやトニジャの超一流アクションを観ているかのような高揚感があります。アクションだけで涙腺を震わされる恐ろしいまでのパワー。煉獄さんのカッコよさはもちろん、猗窩座のキャラクターも私は大好きです。それこそ『ジョン・ウィック:パラベラム』でのマークダカスコスやヤヤンルヒアン先生のように相手の強さに敬意を払い、強者との戦いを楽しむキャラクターってツボなんですよね。
声優ってホントに凄いなとつくづく思わされもしました。炭治郎の「起きて戦え!」や煉獄さんの「ここにいる者は誰も死なせない!」猗窩座の「やはりお前は鬼になれ杏寿郎!」などといった魂の叫びのようなセリフの数々は声の力の凄まじさをヒリヒリと感じました。特に猗窩座の石田彰の名演、最期に森へと逃げていく情けのないところまで完璧で、猗窩座というキャラクターがここまで魅力的なのは声の力も相当大きいと思います。
炭治郎たちが師の戦いを目の当たりにすることで、自らの無力さを痛感するというこれからの成長に繋がる重要なシークエンスで、2期が益々楽しみになりましたね。最後にちょっと個人的に残念な面として、これは仕方ないことですが、何から何まで台詞で説明してしまうことや音楽の使い方があまりにも狙い過ぎていること。そして炭治郎がもはや凶人レベルに正しくて若干引いてしまう自分がいたりなど、気になる部分は多少はありますが、シネコンを救い、子供たちに映画の楽しさを享受した大きな役割を果たしてくれた事にイチ映画ファンとして感謝しかありません。
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