ケンフィー

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のケンフィーのレビュー・感想・評価

4.8
全世界で大きな話題を呼ぶTVアニメ「鬼滅の刃 竈門炭治郎 立志編」の続編として公開された本作では、炭治郎が鬼殺隊として、短期間で40名以上の人が行方不明になっている《無限列車》を舞台に、鬼と立ち向かう!!

炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助御一行は、鬼殺隊最強剣士である《柱》の1人、煉獄さんと一緒に、闇を往く無限列車の中で鬼に立ち向かいます。しかし、今回の鬼は人に夢を見させ続けて、その間に人間を喰らうという厄介な相手。果たして、無限の夢の中から誘惑を打ち切り、無限列車に乗車する人間を守り抜けるのか?!(オチは劇場でご確認ください)

今作で僕が感動したシーンは3つあります。まだ観られていない方は是非観てほしいシーンです。

①炭治郎が誘惑を断ち切るシーン
僕も含めて、日常の中で誰しもが誘惑に負けてしまうことがあり、誘惑を断ち切るのが簡単なことでないと分かっているため、誘惑を断ち切って列車内の人を救おうと立ち上がった勇気に感動しました。

②上弦の鬼と煉獄さんの戦闘シーン
鬼は首さえ切られなければ身体のパーツを再生できるが、人は老いとともに身体はボロボロになっていく。煉獄さんの強さに惹かれた上弦の鬼は煉獄さんに鬼になるよう勧めるが、価値観が合わないとして拒否。強さとは何か、強さを持つ者の責務とは何かを改めて感じさせられました。

③最後、炭治郎が悔しがるシーン
上弦の鬼と煉獄さんの戦いに圧巻を取られて何もできなかった自分を振り返って、修行を経てできることが増えても、まだまだ壁があることを痛感し、奮い立つシーンには、まだまだ社会経験が浅く、これまでの経験が通用しない自分の境遇と重なり、勇気をもらえました。

最後に、鬼、刀、呼吸、集中といった日本人の心にある概念をもとにした設定と、始めは何者でもなかった炭治郎の成長を軸にした物語も相まって爆発的人気を誇ったのかなと思いました🤔

利権の絡み合う資本主義社会によって強者と弱者が生まれ、弱者が強者に搾取される今の世の中を生きる、すべての若い世代にとって、この物語はフィクションとして見れないほど、若い世代に刺さる何か強く感じるものがあると思います。

僕も炭治郎を見習って鍛錬を積んでこうと思いました。