ニクガタナ

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編のニクガタナのレビュー・感想・評価

3.8
そろそろ日輪刀の模造刀を一振購入しかねないくらいのファンである。前々日に、TVOAの那多蜘蛛山篇を観て気持ち盛り上げてから平日午前中に仕事休んで全集中で勇んで劇場へ。脚本は原作を細かいところまで忠実に再現。セリフもほぼ同じで、炭治郎の心を映す綺麗な日本語と善逸の汚い高音の叫びの対比が愉快。コンテとレイアウトがとにかく良くできている。天才の力に頼りきらないプロダクションワークに拍手を送りたい。ヨリヒキ、緩急を巧みに使ったスピード表現が上手い。善逸が禰豆子を守る為に繰り出した霹靂一閃六連の、那多蜘蛛山篇以上のキレに痺れる。極端なパースをつけた、圧力、迫力ある格闘描写は鬼のような厚みと凄みがある。表現上唯一残念だったのは列車内外を覆う、鬼の肉体表現がCGにしか見えなくて、テクスチャをなんとかして欲しかったこと。原作では泣けなかった終盤が、展開知ってるからかよもやよもやで大号泣。劇中の炭治郎なみに泣く。炎柱 煉獄の笑顔に泣く。上弦の参の鬼、猗窩座に対して放つ、激昂した炭治郎の台詞にも涙。下弦の壱の鬼、魘夢はギミック多すぎてキャラが薄い。映画単体で観るとなおのこと。TVシリーズ最終話の無限城で見せたキチガイぶりが解放されずに終わった感あり一寸残念。さて、最後に登場する鬼殺隊の精鋭「柱」の中で私の推し柱は蟲柱 胡蝶しのぶ。鬼に笑われても良い。とにかくTVシリーズ弐期を熱望してやまない。
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