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ラーヤと龍の王国のfmgyumiのレビュー・感想・評価

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)
3.8
コロナ禍とはいえ、これだけ力のこもった大作ファンタジーが知名度も低く、多くの日本の劇場で未公開にあったことは残念でならない。

舞台は架空の王国だがタイ・ベトナム・カンボジア辺りの東南アジア色が強く打ち出され、映像の美しさはミラベルと並んで極めてハイクオリティ。水や砂、樹木の表現からキャラクター達の髪の毛、毛並の質感も現実と区別がつかないレベル。

ストーリーはスター・ウォーズ的な部分と、MCUのガーディアンズオブギャラクシーを足した様な感じで、好みは分かれそうだが大作らしさはある。むしろこの複雑なファンタジーをよく2時間弱でまとめたなと思う。MCUは見習って欲しい。

分断された世界と人々を、信じる心によって再び結びつけていくのがテーマ。最近のピクサーほど深みはないが、2022年の現実を考えるとこのくらい理想主義でもいいと思う。ミラベルは家族間だったけど、こちらは国家や人種レベル。

ジェームズ・ニュートン・ハワードの音楽も素晴らしい。タレント起用してない声優陣による吹き替えも安心して観れました。
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