“庭には多くの時がある。早いもの、遅いもの、全ての命に各々の時間がある。”
第二次世界大戦の終盤から戦後のマレーシアを舞台に、旧日本軍の捕虜だったマレーシア女性と庭師の日本人男性の恋愛を、回想的かつ幻想的に描く本作。
まずは、途中で日本軍の愚行が描かれるので、覚悟して御覧を···血迷った黒歴史が我が国にもあるということです。
で、ミステリーな要素もありますが、むしろ美しさと痛みが交互に来る様な感じながらときっちり惹き込まれて、これまた一気にしみじみと見終えてました。
そう、これからの時期に最適な、緑が映える映像が印象的で…やや描写不足はあるものの、この悲恋を見て良かったという余韻に浸れましたね。
なお、キャストては、まずはリー・シンジエ…難役を見事に凛と熱演してたかと。
そして、阿部寛…派手さはないものの流石の存在感でしたね。
さらには、シルヴィア・チャンの巧さに、ジョン・ハナーらのサポートが良かったです。