Osamu

だってしょうがないじゃないのOsamuのレビュー・感想・評価

4.0
自身も発達障害と診断された監督が発達障害の伯父まことさんと関わるドキュメンタリー。

撮る側の監督が撮られる側にはみ出していき、主要な登場人物になってしまう、という少し変わった趣き。セルフドキュメンタリーは否定的に見てしまうが、これはおもしろかった。なぜだろう。

監督がまことさんに寄り添おうとしている姿を見るのが楽しかった。それは弱者を助けようとしている、ということではなく、関わることを楽しんでいる、楽しいから関わっているように見えた。一緒に楽しいことをやろうよ、と友人と関わるような感じが楽しい。自分の友人たちを見ているような感覚になった。

監督の姿が、この映画を観る上での補助線になっているのかもしれない。観客は監督の姿に自身を投影して、まことさんと関わる未知なる感覚を得られる、という具合に。

仮設の映画館にて。
https://www.temporary-cinema.jp
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