松井の天井直撃ホームラン

聖なる犯罪者の松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

聖なる犯罪者(2019年製作の映画)
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☆☆☆★★

ほんの少しだけ

どこか『ディア・ドクター』を少し思い出しました。
但し彼方ほど、一見してホノボノとした雰囲気からの現実を見せつける話ではなく。絶えずピリピリとした感覚が蔓延している社会状況ではありました。

いわゆる〝 成りすまし 〟ではあるのですが、初めて《人の死の尊厳》に触れた主人公。それまでは、何処に〝 単なる面白がり 〟の面が強かっただけに。自らの魂の浄化に繋がったのか?以後は《聖職者としての意識》を胸に秘めての日々だった様に見受けられます。
その辺りの描写は、私の胸にも響いて来たのは正直なところ。
終盤では、信者の人達に【あってはならない自らの姿を晒し】「◯の◯◯◯を」と言われた一言が、自分の中ではクライマックスでした。

残念だったのは、主人公が過ごした前半での施設の描写。
大きな男との何か訳ありな描写が有り。いずれはこの男との【何らかな関わり】は必須な展開は読めてしまうだけに。最後に起こる展開には、『やっぱり」とゆう思いと共に。(自分としては)興味が湧かない最後ではありました。
対象の観客層として、ある程度は若者をターゲットとしていそうな感覚な作品かとは思うので、致し方ないのだろう?とは思いますが。

2021年1月24日 ヒューマントラストシネマ有楽町/シアター1