菩薩

アウロラの菩薩のレビュー・感想・評価

アウロラ(2019年製作の映画)
3.9
フィンランド映画祭2019@ユーロスペース

だいぶ粗々しい映画ではあるけどテーマが「相互理解」だし、なんせラストシーンが大変素敵やん!だからだいぶ帳消しと言うことにしてあげたい。フィンランド映画、かつ難民となれば皆様後期カウリスマキを想起するかもしれんがカウリスマキみはまるで無く、むしろ『フロリダ・プロジェクト』と『最近のふたり』と『ドント・ウォーリー』、サムフリークスに通ってる方であればそこに『ニュー・カントリー』が加わり、ついでに言えばたった1シーンではあるが『情婦』が入って来る。娘の為になんとか「契約結婚」に漕ぎ着けたいイラン人亡命者とアル中パリピのラブロマンス。アル中パリピは当初彼に婚約者を探してあげる立場であったが…なお話。こう言うもどかしさがたまらなく好きだし、いざ二人がイチャコラし始めたあたりで俺の心は羨ましさで死んだ。ただまぁ当然一筋縄でゴールインにはならない映画であり、そのもどかしさは最後の最後まで持続していく事になる。明朗快活お下ネタムービーで、心地よく挟まれていく下衆いワードが心地良いし、日本同様裸の付き合いを重んじる風土に親しみを感じる。ハゲ良し、ババア良し、娘ちゃん良し、ビッチかと思ったら猛烈ミサンドリストでこれまた良しと、キャラの際立ちも◎。メインの二人が立場の割に金銭描写が甘々だとか、娘ちゃん途中完全に置き去りにされてるとか色々あるけど、良い映画だと思いますよ。フィンランド映画祭、2本連続当たり、また来年お会いしましょ〜。

風呂場でイチャコラすな!風邪引け!と思った。
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