とぽとぽ

カット/オフのとぽとぽのレビュー・感想・評価

カット/オフ(2018年製作の映画)
3.5
《教訓》"善人"でもミスを犯す --- 子を想う父の行動力。人道的に正しい行いか、保身も込みで教科書マニュアル通りの対応か。法律はじめルールや規則に雁字搦めの社会で監視している。『特捜部Q』『ドラゴン・タトゥーの女』系のヨーロッパらしい胸糞犯罪捜査モノ。ただ前2つが時の経った昔の事件を捜査するミステリーが基本なのに対して、どこか怪しいボンクラな金持ちインターン & 顔も見たことない電話越しの協力者とのアマチュア素人捜査/即席探偵モノな本作はナウオンタイム現在進行系サスペンス。一刻のときを争う!
そのもはやお国柄にも近い不愉快な暗い作風の最たるが光点滅のエグい誘拐された娘パート。そんな胸クソ悪いハードなところまで見せる必要ある?…と聞きたくなる。もしかするとそうした暴力描写は逆効果かもしれないわけだし。猟奇的な犯人犯行と性は切り離せない?あと、何もないシーンでも無闇矢鱈に大きな音でジャンプスケア放り込んでくるところは軽くウンザリ。検視を始めようか?ベジタリアンでステーキも切らないのに!除細動器を取ってこい!
けど、それら以外は、見ている内に引き込まれてしまうから厄介。検視・人体解剖の勉強にもなる。食べ物に例えないで。なぜ男にセルライトがないと?気持ち悪いから。これって合法なの?拡大解釈すれば。ここにいるのは連続殺人鬼!あと作中で嵐だの吹雪だの行動制限されるくらいのすこぶる悪天候で、基本室内な感じ好きかも。なんだろうな、それを見ている自分も室内にいるから安心できるのかな。緊急事態にこそ冷静に。

勝手に関連作『評決のとき』
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