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ヴォイドのharukaのレビュー・感想・評価

ヴォイド(2018年製作の映画)
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冒頭、女優に回ってくる役がステレオタイプ過ぎ、役において男では褒められるキャラクターが女だと嫌がられるのはなぜか、というようなことを納得いかない様子で語る主人公。いい意見なのに、海外作品のときは選り好みしませんよね?とか意地悪を言われたりする。
彼女は子どもを産むけど、フィンランドでもこんな状況あるのってくらい、子育てをしながら働くことが難しそうだった。そして、アメリカへ行くと、もっと難しくなる。このへんが本当にきつかった。一人、味方もなく、途方に暮れながらもなんとかしようとする主人公が苦しくて。

一方、もう一人の主人公、彼女の夫である、5年新作の書けてないスランプ作家。契約金を返せと出版社から訴えられかけている。わりと自分のことしか考えていない。そんな彼の、最初はいけ好かない気がした友だち作家が彼にしてくれようとしたこと。それは、良いか悪いかはともかく、魂をあげると言われるようなもので、愛でしかなく、とてもせつなかった。その愛に見合う主人公なのかはよく分からないんだけども。

愛し合っているのかいないのか、助け合いなのか馴れ合いなのか。二人はこれからをどう生きていくのだろう。
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