ぴよまろ

ドロステのはてで僕らのぴよまろのレビュー・感想・評価

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)
3.8
劇団ヨーロッパ企画による映画作品。
とあるカフェのテレビと店のマスターの部屋のモニターが、2分間の時差でつながり、少し先の未来が分かるようになり、そしてそれぞれを向かい合わせてさらに先の未来を知ろうとすることで巻き起こる騒動を描いたワンカットドラマ。

ヨーロッパ企画の代表作の一つである「サマータイムマシン・ブルース」のような、極めて小規模なタイムパラドックス作品。また、2分間の時差により、未来で起きることを知った後、その顛末を体験することになるので、「カメラを止めるな!」のような、違和感とその答え合わせが次々と体験できました。しかもワンカットで撮影されているので、舞台演劇作品のようなライブ感を楽しめる作りになっており、アイデアの秀逸さがさすがヨーロッパ企画です。

ドロステという理屈自体が複雑なので(実際登場人物たちも困惑してましたし)説明シーンが長いですが、その分、物語が動き出してからは、失速することなく最後まで楽しめました。次々と謎解きのお題が出されて、それを解いていく快感に近いと思いました。

サクッとみれて素直に楽しめる、とてもよい作品でした。
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