ノラネコの呑んで観るシネマ

ドロステのはてで僕らのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)
4.6
こりゃあ面白い!
主人公の部屋のパソコンモニターから、突然自分が語りかけてくる。
モニターの自分は二分後の未来にいると言い、どうやら部屋のパソコンと階下の職場のパソコンが二分間の時差で繋がっているらしい。
ウワサは広がり、友人たちが押し掛けてくる。
たった二分先の未来。
しかし友人の一人が、この二分を無限に増やすある方法を思いついちゃったことから、事態は現在過去未来が絡みあい急速にヤバイ方向に。
なんだか藤子F先生のSF短編集にありそうな話だなと思ってたら、最後の主人公の会話で大いに納得。
やっぱりあの系統の世界だよな、コレは。
脚本の上田誠の独特の語り口は健在で、ケッタイな話だけどとてもよく出来ている。
シンプルなアイディアを生かし切るためのリアルタイム進行の全編ワンカット(風)映像を含めて、ちょっと「カメラを止めるな!」を思わせる。
あの映画がホラーモチーフの斜め切りだとしたら、こちらは時間SFをモチーフに、「この手があったのか!」新鮮な驚きを与えてくれる。
観終わってすぐ、もう一回観て答え合わせしたくなるのもあちらと共通だ。
コレはもっと話題になっても、全然おかしくないぞ。
ちなみにエンドクレジットは必ず最後まで見ること!
ブログ記事:
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