とらキチ

カラー・アウト・オブ・スペース 遭遇のとらキチのレビュー・感想・評価

4.2
劇場公開時鑑賞しましたがCSにて再鑑賞再レビュー。
劇場鑑賞時、レイトショーで本当は他の作品を観に行く予定だったけど上映時間を勘違いして逃してしまい、そのまま帰るのもシャクなので、偶々時間が合った今作を観たら、まさかの大当たり🎯に出会したという思ひ出。
2010年代以降、ゴールデンラズベリー賞常連となり、いわゆる“仕事を選ばなくなった時代”のニコケイのフィルモグラフィの中でも少なくともBest 3にはランクインされるべき傑作。
あの“早過ぎた怪奇作家”ラヴクラフト独特の世界観、特に「宇宙から“色”が襲ってくる」という、不可解、難解過ぎるプロットを見事に映像化していて、さらにその“色”に遭遇する主人公一家の父親役がニコケイであることで、ものすごく早いテンポで一家が壊れて狂ってイカれていく過程の描写に説得力があって相乗効果を発揮している。劇中登場するクリーチャー含め、まぁとにかく作品全体に漂う得体の知れない不気味さ、狂気と混沌が全てを超越する恐怖の表現が素晴らしい。
当時劇場鑑賞していて、「こうゆう作品こそ、後々“カルト”として語られるようになるのだろうなぁ…」と思ったものだけど、アレから約2年、言うほど話題になっていない…というのが、ちょっと悲しい(苦笑)。
今作において伝説となったニコケイのキレ芸、更には“トマト🍅ダンク”共々、後々までぜひとも語り継いでいきたい作品。
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