Hideko

ようこそ映画音響の世界へのHidekoのレビュー・感想・評価

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)
3.7
原題: Making Waves: The Art of Cinematic Sound

現代の映画制作に於いて、音響は単に録音か、コンピュータで簡単に創っているものだと思っていましたが、全く違いました。想像より全然原始的なところから作業は始まり多くの人手、数え切れないほどの手間をかけて手作りしたものを後でコンピュータで調整するんですね。また、ADRという、制作の過程でかき消されたセリフをキャストがアフレコするという作業の存在自体など、初めて知ることが多く驚きの連続でした。

映画を鑑賞する際に感じる高揚感は映像や音楽だけでなく、そんな風にして創られた音響によるものだと知り、本作により音響に関わる全ての人々にスポットライトが当たった点で素晴らしいと思います。

映画産業に携わり賞などを受けるのも凄いことですが、エンドクレジットで名前が流れる瞬間がこの上ない喜びなのではないかと思います。受賞歴は知っていたり聞いたり調べたりになりますが、エンドクレジットは映画を最後まで鑑賞する度に必ず目にするからです。

今後映画を鑑賞する際は、この「音響」というものを意識して観たいと思いますが、余りに自然に映画の要素となっている為意識するしない以前の問題かもしれませんね。

「映画音響」に携わる全ての人々に尊敬と感謝を…!
Hideko

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