このレビューはネタバレを含みます
クリスマスパーティーが間近に迫ったある日、突然ハルヒがいなくなった。長門はメガネをかけた普通の文芸部員、朝比奈みくるは一般人、古泉は9組の教室ごと無くなっている。昨日までと違う世界になっていることを自覚しているのはキョンだけ。一体ハルヒはどこに。世界を作り変えたのは誰なのか。
数年ぶりに見直しました。改めて、やはりハルヒは面白いですね。ハルヒが突然消えてしまう。そんな驚きの設定から、誰かに助けを求めようにもみんな普通の人間になっている。そのときのキョンのことを思うととても怖くなります。そしてやっと解決の糸口をつかんで、ピースを集めていく。全く予想できない展開で楽しいです。最初の1時間強、主人公が全く出てこないというのがまた大胆ですね。
キョンはいつもハルヒのやることなすことにうんざりしていたが、その世界が本当は面白いと思っていた。改変された世界でそれに初めて気づくというのがいいですね。面倒なことに巻き込まれる日常がなんだかんだで楽しかった。思えば涼宮ハルヒシリーズそのものが、キョンの成長の物語なのかもしれませんね。もちろんみんな成長してますが。でも今回は明らかに長門の物語です。無感情なただの宇宙人じゃない。長門にだって好き嫌いはあるし、疲れることだってある。
2時間40分もあるので、後半ややグダっているともとれますが、キョンの自問自答や、元に戻ったあともたっぷり時間使っているあたりは、強いメッセージ性もあるので、蛇足ではなかったと思います。それにしてもハルヒはいつまでツンデレなのかなぁ。なんだかんだで団員の心配はするし、絶対キョンのこと好きだし、早く続編書いてほしいです。あと全部アニメ化もしてほしい作品。