あなたが世界を望むなら
涼宮ハルヒシリーズだからとか関係なく悲恋モノとして普通に観れる
友人の薦めから爆速で2009年版を28話分一気見してようやくたどり着いた劇場版。
28話分があってこそのこの映画だが私は正直こっちの方が好みでした。
涼宮ハルヒの憂鬱の最大の魅了である杉田智和演じるキョンの語り口、ユーモアと皮肉に溢れたこの語り口がこの映画は全編通して続くのだが図々しさを覚えないというか、むしろ作品そのものに膨らみを与えていてかなり印象的。
なんと言っても涼宮ハルヒ本編でスポットライトが当てられる機会に恵まれなかったキャラクターを真に人間として描くところにこの映画の最大の魅力がある。
終盤の雪の演出とかエンドロール後のささやかな演出がより一層カタルシスを強めていてしっとりとした気持ちで終わることができる、正直リアルタイムで劇場に見に行った人が心底羨ましい。
叶わぬ願いと届かぬ想い、それを優しく包み込むキョンの懐に心温まる。