のんchan

この世界に残されてののんchanのレビュー・感想・評価

この世界に残されて(2019年製作の映画)
4.0
気になった時はすでに上映が終わっていた作品だった...
もう配信されてる✨ありがとうU-NEXT❣️

第二次世界大戦後の1948年のハンガリー🇭🇺の話。
16歳のクララは大好きな両親をホロコーストで失ってしまった。
大叔母と暮らしているが、多感な時期に年寄りは物足りず、頭脳明晰だけど学校もサボリがち。

年齢の割に初潮が遅れ過ぎているので、大叔母に付き添われ産婦人科を訪ねる。そこで寡黙な医師アルドと出逢う。
アルドも同じように妻と子供2人を亡くしていた。そのショックから立ち直れず孤独感を感じながら、生きる意欲も失いかけていた。

クララはファザコン気味でアルドに父を感じて懐く。がしかし、成長期の少女は間違いなくアルドを男性として1対1で見てほしいと意識が変わって行く...


説明も少なく時間がゆったり流れる。台詞も多くないので、セッカチな私は最初テンポが合わないように感じてちょっとイラッとしたが...
クララ役を初主演したアビゲール・セーケの演技にどんどんと惹き込まれる。少女から大人の女への変貌が素晴らしい😲👏
また、医師役のカーロイ・ハイデュクが巧い‼️ハンガリーを代表する名優とあって、物静かでありながら、心情の揺れ動きが眼差し一つで理解出来る、素晴らしい演技で吸い付けられた。

ホロコーストの惨虐なシーンは一つも出て来ないが、当時の人々の心の闇、物も金も回らない時代。
それでも人間は一人では生きられない。年齢に隔たりがあっても支え合って生きて行きたい‼️そんなささやかな希望を描いている🌈

ラストのアビゲールの横顔が印象的だった💫

好みが分かれそうだけど、88分でサクッと観れるし、この様な心理描写が手に取れる作品はかなり推しです💓
のんchan

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