都麦

お終活 熟春!人生、百年時代の過ごし方の都麦のネタバレレビュー・内容・結末

3.1

このレビューはネタバレを含みます

おれは「愛とは許すこと」とは思わない。「許し合うこと」ならわかるけど、果たしてあの金婚式のあとあの夫婦はうまくやれたのだろうか?
許される側が自分の過ちに気づけることはなかなかないわけで、たとえば愛が許すことなのだとしたら、それってつまり、許す側の一方的な矢印で終わると、「愛とは我慢」ということになる。それがまさにこの映画で問題として描いていた家庭内格差。なんか、時に我慢が必要になることもあるけど、だからって我慢が当たり前だと受け入れたり、我慢を美徳とするのは違うと思うな。多分もっと、我慢しなくてもいいんだよ。

「許し合うこと」あるいは、「片方が許すことと、(許された側が)相手のために変わろうとすること」
この状態にならないと、それって愛じゃなくて情による我慢なんじゃないかな。少なくともおれにはそう見えたな。

にしてもよ〜アジフライがドン引きするほど美味そうでまんまと惣菜屋にチャリ漕いだ。
なめこおろしうどんがめちゃくちゃ美味しかった(関係ない)。

でも確かに、終活をテーマにした映画としては完成度めちゃくちゃ高いのでは??説明書的になってないのにこれだけ終活への説得力があって、さらには一つの映画として家族愛というテーマを持たせられているのがすごい。
都麦

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