小粒だが素晴らしいできのベトナム戦争もの。
・米兵とベトナム兵では命の軽重に差があることだったり、
・南ベトナム軍とベトコン(南ベトナム解放民族戦線の兵士たち)の区別がつかないことだったり、
・きれい事だけでは戦えない政治的な駆け引きだったり、
・手段を選ばぬベトコンだったりを、
うまくプロットに落とし込んである。
終盤には怒濤の展開が待っている。
かわいらしい少女は南ベトナム軍に潜り込んでいたスパイで、
若い兵を助けてくれたのはベトコンの老兵で、
バートランカスターは殺されて身ぐるみ剥がされている。
情報量がやたら多いことも戦争のひとつの側面なんだということが伝わってくる。
300人のスパルタ人の引用もやたら決まっていた。
子どもも殺す南ベトナム軍の傭兵を問い詰めると、その子どもがガンベルト巻いていたり、
砲弾のプレゼントを約束した際、失敗したらそれを返せというんじゃないかと心配するベトナム軍高官と、そんなことをしたら帳簿がややこしくなって大変なことになるので、返せなんて絶対にいわないという現場のリアリティとかもよかった。
雰囲気はテレ東の午後のロードショーなのに、ちゃんとしっかり面白いのは反則だと思った。
これは掘り出し物。面白かった!