このレビューはネタバレを含みます
爆泣き。(この映画では特に趣旨が相手の知らない)個人の体験をひたすら語っていくからってのもあるけど、東北のおじさまおばさまは、相手の理解度を確かめながら話すというか、「よね」とか、そういう語尾で歩調…
>>続きを読む陸前高田の災害FMのパーソナリティの阿部裕美さんを中心に、2013年からの約7年間のそこに暮らす人々のインタビューと姿が納められている。
ナレーションや質問者の声を排する事で、映された阿部さんの誠実…
大規模工事をしている街中にカメラを置き、その前を女子高生2人が横切り、橋の上では神輿を担いだ男たちと走行車が交差する。震災後の復興が進む街の過渡期の中でも人は前を向き続けている真っ直ぐなメッセージが…
>>続きを読む冒頭、ラジオで阿部さんの手と所作をカメラが捉えた場面でもう心を動かされた。陸前高田を撮ったドキュメンタリーという前情報がなかったとしても、このシーンを見た瞬間、「ああ、これから自分はいい映画を観るの…
>>続きを読む人に思わず語らせてしまう温厚さを持ちつつ、自分の感じたことを的確に言葉で語る明晰さも持つ阿部さんは、被写体としての面白さに満ちている。「これまでは過去と現在を行ったり来たりしていたけれど、今は未来の…
>>続きを読む陸前高田の災害FM、阿部裕美さんを通した被災地の人々の想いが映る
あの日のまま止まった時と、進み続ける現在
そこに確かにあった町を思い出して語る時、人々は目を閉じていたり、少し上を向いたりして、空を…
小森はるか監督の声はない。
阿部さんはカメラを見ない。
第三者であるカメラはその存在感をことごとく消している。
個からある種のパブリックな存在になった阿部さんは、その個の集合体が公であることを、ラ…