「あなたには世間は生きにくいでしょ?」
「うん、でも死ぬわけにはいかんばい」
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出戻り含め人生の大半を獄中で過ごしてきた三上。50歳を超え娑婆に出てきた彼が普通に生きることが現代社会では容易ではない事、それでも彼に寄り添う人達により少しづつ進み始めた日々も血気盛んな性格が先走り...。生きづらさの中で触れた卑しさ優しさ悲喜交交の感情が観る者にブッ刺さってきます。
物語をタイトルが補完するからこそアバンタイトルがラストシーンで掲げられたのであろう。一言で表せないような、堪らなくなるような、名も無きあの感情を胸に走らせる作品に我々は時折出会うことがありますが本作もその類の作品だった。
いやー、鳥肌レベルで良い出来だわ。