“この世界は生きづらくあたたかい”
ほんとうにこの世界は生きづらい。
社会や”普通”からはみ出た者には容赦ない。
そこに抗うことさえも許されないこの世界。
そんな世界に生きる理由って何なんだろうと考えてしまう。
でもそんな世界のほんの隙間にあたたかくて素晴らしい世界があるから
その世界に触れたときに人はまた明日を生きようとするのかもしれない。
一生懸命生きようとする人には必ず手を差し伸ばしてくれる人がいる。
そしてもしそんな人を見つけたら
わたしも差し伸ばしてあげられる人間に
なりたい。
それこそが本当の強さと優しさだと思うから。
題材的にもっと闇深く描かれているものだと思っていたけれど、ところどころ役所さんがコミカルでチャーミングさのある芝居をするもんだから笑わされてしまうこともしばしば。
それでも最後はしっかりと落とし込まれて、さすがという他ありません。
悲しくもじんわりとあたたかく愛ある世界でした。