更生に纏わるストーリーは、非常に興味がある。社会の生きづらさの中で、一歩一歩歩んで行く。それが「制裁」という意見もあるかもしれないが、刑期はもう終わっている。被害者の遺族は一切出てこないが、「元反社会勢力」「殺人をした人」という染みは拭いきれない。
前向きに生きようと頑張っても、社会の醜さも目に付く。心優しいから、気になってしまう。
三上は真っ直ぐ。彼の目を通して、とても印象的なのが、介護施設での知的障害者のスタッフのエピソード。健常者の態度は許せないが、三上の選択は、社会を物語っている。
この映画は社会福祉を考える機会を与えてくれる。
人間をまた考える機会を与えてくれる西川監督。今後も追いたいと思う。
役所広司さんに、ハズレがあるわけがない。名演。
仲野太賀も役者として、肝が座って来た。
ちょい役でしたがキムラ緑子さんも印象的。
安田成美を久しぶりに観られて嬉しかった。
