刑務所を出所して日が経たない中、チンピラに絡まれるサラリーマンを助けようとチンピラをボコボコにした後、返り血を浴びて見せる三上正夫(役所広司)の笑顔が印象的で恐ろしい。
その後働き始めた介護施設ではいじめの現場を見てもぐっとこらえ、いじめる側に返す苦笑に三上の意思の強さを感じるが悲しかった。
いじめられた子からもらった花を持って帰ったアパートで心臓麻痺で倒れて亡くなってしまうシーンは元受刑者の悲哀を表していたように思う。
TVカメラマンとして近づく津乃田を演じた仲野太賀も「泣く子はいねぇが」とは全く違った味わいを見せていた。
