すばらしき世界のだいふくだるまのネタバレレビュー・内容・結末

殺人罪で長いこと服役し、ようやく出所した三上。 一度レールを踏み外した人間に対してこの世界はとても生きづらい。

出てきた当初はなんとかこの世界に馴染もうとする三上だったが、真っ直ぐすぎる彼は気がつけば問題を起こしている。 次第に追い詰められていった三上は再び古巣に戻ろうとするも、時代も変わり、彼にとって居心地の良かった世界も消滅しつつあった。 周囲からの支えによって再び三上は本気で自分を律する努力をする。 ところがなんとか市役所の人の口添えで職を得ることのできた介護施設においても、そこではどうしようもない悪意が蔓延っていた。マイノリティの人たちからしたらなんて生きにくい世界なんだ。

最後三上が握っていたコスモスが、この世に残る唯一の希望なのではないか、そんな気持ちにさせられた。