すばらしき世界の作品情報・感想・評価

すばらしき世界2021年製作の映画)

上映日:2021年02月11日

製作国:

上映時間:126分

あらすじ

「すばらしき世界」に投稿された感想・評価

qudan

qudanの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

終盤の介護施設で起きるいじめが秀逸。
今まで暴力で解決してきた主人公が、恩人たちのためにとグッと我慢する。
でも、観ている側としてはここでこそ暴れて欲しいと思ってしまう。

社会からはみ出してしまった主人公が、社会の内側に収まろうとして、逆に社会の歪さが見えてしまうシーン。

西川監督のいやらしさ(褒め言葉)が出ていて非常に良い。
まるこ

まるこの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

身近に犯罪者や刑務所上がりヤクザといった人はいないけれど、ここ最近「ヤクザと家族」、この「すばらしき世界」を見てあぶれてしまった人達の生き様を映画を通して擬似鑑賞した気分でした。誰かが自分が幸せになる普通になると言うことはいかに難しくて苦しくしてそんな中でも聞き流して生きている。真っ直ぐに生きるって難しいそんなの許されるのは小学生まだなと。でも三上さんのような人生の半数をほぼ刑務所で過ごした反社会で過ごしたような方は、小学生と一緒なんだろうな。(劇中でも太賀くんが図書館で借りてた本から)

鶴瓶さんがTVでおっしゃっていた西川美和監督は一筋では行かないって事か少し理解出来ました。

就職した介護施設で働いていた障害のある方がコスモスを渡してくれるところで涙が溢れました。
三上の視点を通して見る世界は、生き生きとしていて美しい。と、言うよりか、美しく見ようとしている、と言うのが正しいのかもしれない。
夜の電話ボックスに入ると、様々な人が仕事(を含めた生活)をしているのが見える。

色々と思う事はあるけれど、この映画(あくまでもフィクション)のタイトルが「すばらしき」としている事に賛同したいと思った。



(夜景の空撮のシーンはめちゃくちゃグッと来ましたサイコー)
癇癪持ちが祟って当時の妻を守るため家宅侵入の犯人をめった刺しにした殺人罪での13年間の刑期を終えて出所した元ヤクザの三上。変わらず不服や理不尽を見て見ぬふりができずに時に暴力で解決しようとする彼が、周りの人々との交流やTV局のドキュメンタリー取材、就職への苦労を重ねながら「世界」へ戻る様を描いた人間ドラマです。

『永い言い訳』以来の西川美和監督作品で、長編映画はほぼオリジナル脚本だった彼女ですが、本作では実在の人物をモデルにした佐木隆三の小説『身分帳』を原作としています。そんな新たな試みに相応しく、これまでいずれの作品でも登場人物の「嘘」が根幹にあった物語に対して、今回はバカが着くほどの正直者を主役に置いています。

とわ言えそこは西川作品、「素晴らしい」の語源が「みすぼらしい」と同じなのと同様に、広く自由である分、嘘や欺瞞に不寛容が蔓延る現代社会での生き辛さを反社の時代の元ヤクザという立場から描いていて、やや極端に過ぎる人物造形や展開はあれど、作中でただ一度だけつく主人公・三上の悲しい「嘘」に全てが集約していく物語です。
のろ

のろの感想・評価

4.5
元裏社会の人間であり、長い刑務所生活を終えた主人公がなんとか自立して生きていく話。
短気であるがある意味まっすぐな主人公の目を通して描かれる、社会のレールを外れた者に対する不寛容さに対して、自分では当たり前と思っていたところもあったので、考えさせられるものがあった。
主人公を演じた役所広司の演技力はほんとうに素晴らしかった。
tatsuya

tatsuyaの感想・評価

4.2

今や日本映画界で最も新作が待ち望まれる監督のひとりとなった西川美和監督の最新

13年の刑期を終えて出所した元殺人犯の社会復帰を描いた物語です。

服役を終えたあともう一度やり直そうと必死に生きる主人公の様子に、最後まで更生できることを祈り鑑賞しました。
ラストは予想を覆す展開に涙が止まらなかったです。

元殺人犯役を演じた役所広司の演技は圧巻です‼︎ぜひ見てみてください♪
donk

donkの感想・評価

4.1
殺人罪の刑期を終えた元極道の社会復帰。テレビ番組の「ノンフィクション」的な題材のようで、弱者や悪者のように社会の本線から外れた自分とは違う「彼ら」に押しやる、野次馬心が少なからず自分にあることを映画を見終わった後に感じました。

映画の題名が逆説なのかどうか分からなくなるけど、愛される主人公を通して、根底には人間賛美があるようで少し救われる。
・分かりやすい脚本、見やすい撮り方、題材の一方で疲れない。
・リアルな日本の生活描写。
・上2点、私の思う西川監督っぽさ。好き。
何気なく観た映画ですが、予想以上に心を揺さぶられました。世知辛い世の中で、自分の信念を貫くことと、うまく立ち回って生き延びることって、なかなか両立できないもんだと、改めて感じました。
 三上正夫のキャラ立ちがすごい。映画鑑賞というより人間観察。

 最後の激昂ポイントでは耐えてくれと思いつつも、義憤を押し殺し周囲に迎合してしまった時には、どういう訳かがっかりした。ひと暴れして元の木阿弥パターンが見たかったのかも知れない。

 まあ、やらかす前に死んで良かったと思う。
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