閑静で味気ない廊下に男が行進する音が響き渡る。
殺人を犯し、その他罪を重ねることで人生の半分以上を刑務所で過ごしてきた男が出所した。
長らく社会から離れていた男にとって、
現代はあまりに厳しく、
そ…
結局最後には死ぬっていう、罪人は更生しても生きる価値無しってか。
老人介護施設で働くような人間が障碍者をバカにする、人殺しが道端でカツアゲされてる人のために行動出来る。
別に現実の社会が同じとは言わ…
元殺人犯の更生物語。
社会復帰の難しさや、それを取り巻く社会の冷たさ。でもその中に人間の温かさも確かにある。
そして何より、役所広司の演技が圧巻。表情や仕草、間合いに滲む生き様。演じているというより…
洗濯物はちゃんとピシッとしてから干すし、貰ったコスモスは大切にするし、チンピラに絡まれてる善良な人がいたら見過ごせないし。
我慢するのが社会に馴染むということらしいけど、そんな三上さん見たくなかった…
拾われる側は拾う神を自ら拾わないと結局拾ってもらえない。お前次第なのだ。
不器用な三上正夫の人生が示すそんな教訓を、自己責任論に帰結させる人もいるかもしれない。でもそうやって訳知り顔で人を斬って捨て…
©佐木隆三/2021「すばらしき世界」製作委員会