GodSpeed楓

アントラム 史上最も呪われた映画のGodSpeed楓のレビュー・感想・評価

3.6
「観たら死ぬ」という事で一躍話題となった本作。言うなれば"都市伝説"を楽しむようなもので、これを真面目に観たり語ったり、評価するというのは非常に野暮だと思うので、多くを語ることは控えさせて頂く。

古(いにしえ)の呪われたホラー映画として身構えて鑑賞するも、最初からホラー・モキュメンタリーとして楽しむのも良いだろう。もちろん、そのどちらも楽しむ姿勢でいれば、本作を一番堪能できる事ができるはずだ。

大量のサブリミナル、延々と響き渡るノイズ、荒い画質で描かれる不気味さ。そして前後にぶちこまれるドキュメンタリーのキナ臭さも笑いを誘ってくる事と含めて、曰く付きであるという事が納得できるだけのイキフン(ふんいき)は十分に出せている。誰にでもオススメする作品とは心の底から思ってもいないが、こういう映画の"楽しみ方"を知らない人にとっては、一度経験として観ておくのも悪くないだろう。清濁あわせ持っておかないと"面白い"の定義が狭くなってしまうというのが僕の個人的な考えである。

余談だが、当然僕は観賞後24時間経過してから本レビューを書いているので生存している。実を言うと、鑑賞直後に猛烈な便意に教われて便所に駆け込んだところ、自分でもド肝を抜かれるほど大量の、そして凶悪な異臭を放つヤツが排泄された。恐らく、これは体内から"魔"を吐き出したという事であり、これによって僕の命は助かったのだと思っている。すいません、何でもないです。この段落の事は忘れてください。

悪魔に魅入られたのは誰だ?
少年か、少女か、二人組か。
それとも、鑑賞者か?

信じるか信じないかは、あなた次第。
GodSpeed楓

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