Eirain

プラットフォームのEirainのレビュー・感想・評価

プラットフォーム(2019年製作の映画)
3.4
スペイン発のシチュエーション・スリラー。設定に惹かれて手に取ってみた。

部屋の真ん中に穴が開いた階層が遥か下まで伸びる建造物。穴を通じて毎日、豪華な料理が乗った台座が下りて来て各階層に居る者は食事をとるが、料理には限りがあるため、食事が出来る者は上層の者のみ。自身の階層は、1ヶ月毎でランダムに割り当てられる。主人公のゴレンが「48層」で目覚めるところから物語は始まる―――。

シチュエーションに新規性があって◎。最初から最後まで「どんな展開になるのか」とワクワクしながら観ることが出来た。

どう考えても人間の醜さを露にするシステムで、本当に連帯感を生み出すために作られたシステムなのかと半信半疑(いや、ほぼ疑)。しかしながら、これが前提でないと「手つかずの料理」や「禁止されているはずの16歳未満の子」を、上層への"伝言"として送るという展開に説明がつかないわけで。「富裕者による貧者への気まぐれな富の配分の悪性」が語られているので、あくまで富裕者(=管理者)は良かれと思ってやっている(=本当に連帯感が生まれると思っている)ということか。

「パンナコッタは伝言だ」の名言感がなんともw
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