akubi

ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像のakubiのレビュー・感想・評価

3.8
とてもいい薫りのする映画だった。珈琲、美味しそうなマフィン、古道具。物語る絵画たち。さびしげに踊るように響くフィンランド語の心地よさと、差し込むやわらかい光であたたまってそれはより、芳醇になる。
ばらばらにほどけてしまっていた家族の心の糸もあの絵がふたたび、紡いでくれた。それはなにものにもかえられないプライスレスな肖像。

まさに絵画のような画のたくさん在った、美しい映画だった。
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