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弥生、三月-君を愛した30年-のtoshiのレビュー・感想・評価

4.3
好き嫌いがはっきり別れてしまう?みたいな今作でした。
時系列がぐちゃぐちゃ(でもそんなに分かり辛くはありません)、恐らく感動させ様としたあるシーンが凄く滑稽、そして何よりもエンディング。ちょっと理解できませんw でも私は大好きな作品でした。
それは成田凌さん演じる山田太郎(サンタ)、波留さん演じる弥生、杉咲花さん演じるサクラが私と同い年で、高校2年から約30年が描かれていて正に自身の人生の様な作品だったからです。
因みにサンタと弥生は1970年3月生まれ(早生まれ)なので、学年は一緒でも私より一つ年下になります。

作品は1987年、サンタと弥生が高校2年生から始まります。弥生と親友であるサクラは持病を患っており、それはあの時代恐れられるとともに偏見な目で見られてしまう病気。サクラはそれでも明るく、そして弥生はサクラをイジメるクラスメイトを叱る。それを見たサンタは弥生に惚れてしまう。でもサンタを好きなのはサクラでありそんなサクラを弥生は応援しています。でも弥生も・・・・。
誰が誰を好きとかであっても仲良しの3人。でもサクラは翌年の高校卒業前に亡くなってしまう・・・。
翌年卒業式を無事終えて、サンタはプロのサッカー選手、弥生は学校の先生を目指し別々の道を歩み始めますが・・・。

ホント自分の人生を振り返る様な作品でした。高校卒業後サンタと弥生は自分の道を歩みますが、それは平穏無事なものではなく色々辛い事も起きます。自分の人生には二人が体験するレベルまでの辛い事はありませんですし全く違う人生でしたけど、でも何か二人を凄く身近な存在に感じてずっとスクリーンに目を向けていました。
また舞台は仙台なので2011年の震災についても描かれていますが、その直前にあるサンタと弥生の行為は複雑な気持ちになりました。それも人生、運命なんだろうなって。

50歳を目前として、サンタと弥生のこれまでのそしてこれからの人生って、この後また歳を取って振り返った時にどう思うんだろうと考えると
人生はまだまだ半世紀で、この後の人生を楽しんで欲しいと思いました。

【余談1】
成田さんと波留さんは20代なのに高校生から50歳近くの役30年をしっかり演じていたと思いました。特に波留さんがある歳とある歳でバスを追いかけるシーン。年相応に見える様それぞれを演じていたのが印象的でした。
今作観て10代から40代まで一人の役者さんで演じるのは無理があると感じた方がいるとしたらその方はもしかしたらまだお若いのかもしれません。18歳から30年経過してもそんなにひどく劣化する事はないですョ。
老眼とか出てきちゃいますけどw

【余談2】
弥生を追いかけて高田馬場まで来たサンタ。勿論最初は高田馬場なんですが、二人がある建物に入るとそれは私のお客様先拠点である大田区の大森にあるビル内でした。ドラマ、映画、CM等撮影に使用される噂は聞いた事ありましたが、作品中で見たのは初めてで何か嬉しくなりました。
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