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第七の封印のryotamukaiのレビュー・感想・評価

第七の封印(1956年製作の映画)
3.0
十字軍遠征から帰ってきた騎士2人は祖国がペストの流行で混乱に陥り、人々が神に縋る現状を目の当たりにする。
2人は神の存在を信じていないため人々の様子を哀れんで見ている。
騎士は死神と出会う。死の宣告をされた彼は心の準備が出来ていないから、と言って死神にチェスを挑むが...。

1957年の映画。第10回カンヌ国際映画祭・審査委員特別賞受賞作。

舞台が中世ヨーロッパの十字軍遠征後であったことは、この映画が出来た57年が第二次世界大戦後であったことを強く思い出させた。
世界史に残る戦争を経験した直後には悲しみにくれ神に縋る人、愛する人の帰りを神に祈る人が少なくなかったのではないか。
しかし、それだけはなかっただろう。
あれだけの戦争が起こってしまったことから、神の存在を改めて問い直す人も多かったはずだ。そう提起するほどでなくても疑問を抱く時代の空気があったのではないだろうか。

この映画はそんな疑問符を先鋭化し鮮やかに描いたものだと感じた。