しゅんかみ

第七の封印のしゅんかみのレビュー・感想・評価

第七の封印(1956年製作の映画)
4.4
 『フォースの覚醒』に影響を与えた映画を解説してる町山智浩さんの話の中に出てきたので、という短絡的な理由で見てみた。『フォースの覚醒』のオープニングに登場して重要なアイテムを持っている、ロア・サン・テッカ役のマックス・フォン・シドーが主役で出てます。
 普段見ないタイプの敬遠しがちな雰囲気を持つうえに50年前の映画なので、構えて見始めたけど、話は案外なんとなく入ってくるし、映像も豪華とはいかずとも豊かに感じるシーンばかりで存外楽しめました。
 上映時間も100分も無いしね!(重要)
 でも、何を表した映画なのかと言われると言葉にするのは難しいしそんな学も無いので、いろんな人の感想や解説を読んでみたくなるタイプの映画でした。

 話はマックス・フォン・シドーが演じる十字軍帰り?の騎士が、やってきた死神に死を言い渡されるんだけど、騎士は「やりたいことがあるからチェスで戦う間死ぬのちょっとだけ待って。負けたら死ぬから!」と言うところから始まり、騎士は従者ヨンスと一緒に彷徨い歩きながら色んな人と出会う…というかんじ。
 この従者のヨンスさん、めちゃくちゃイケてるキャラクターに見えた。男気があるうえに武骨なイケメンで、顔に謎の傷もある。ある意味この映画でホッとできるキャラクターだった。


 戦争やペストの流行や魔女狩りだらけの、救いようが無いような世界を廻る騎士と従者が、道程で出会うのが旅一座の役者の家族。この家族と騎士がどういう運命を辿って、それがどう描かれているのか。
 ズーンとくるような映画かと思いきや、ラストは意外にもじんわりとする映画だと思う。