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第七の封印のsmithmouseのレビュー・感想・評価

第七の封印(1956年製作の映画)
4.4
チェスの盤上のようなモノクロの世界で描かれた底抜けの希望と絶望とダンスマカブルのロードムービー。

騎士:「なんやねん自分(´Д` )?」
死神:「死〜神〜( ´ ▽ ` )ノ。」
騎士:「知ってた( ̄  ̄)」
って下りがキャチーだ。

「死には黒が似合う」
ペストが大流行し、死が溢れかえっていた時代のヨーロッパ。10年かけたが徒労に終わった十字軍の騎士アントニウスは、その帰途で自分の後ろに死神が憑いている事に気付き、チェスでの勝負と取引を申し出る。

チェスはルールが分からんので自分だったら任天堂64の「007 ゴールデンアイ」で勝負か(・_・;)?
死神が黄金銃使いなら詰んだな( ´Д`)。
しかも記憶力凄い上にカンニングするやんこの死神(´・_・`)。

最低限の色彩から産み出されたトンデモナイ映像美や深い意味を持つセリフ、表情もさる事ながら、「神」「悪魔」「信仰」という見え無いものに対して言葉で問いかけ、カタチを与えていこうとするアントニウスのストレートな苦悩と従者ヨンスの戦での疲弊からくるシニカルな視点の対比が面白い。

また、「信仰」の神秘のヴェールの向こう側を知りたいと苦悩するアントニウスと”幻視”でアッサリ様々な神秘が見えてしまう旅芸人ヨフの対比が皮肉過ぎる!

聖職者の堕落、所々に出てくる髑髏や死人病人、魔女の火炙り、喜劇に割り込んでくるゾンビみたいにノロノロと世の終わりを説いて回る気味の悪い集団、死を連想させる不吉なアイテムやシーンが散りばめられている。

死神も顔だけ白い真っ黒ケープとフードのオッサンなのに死神と言われて納得出来るこの演技。
「千と千尋〜」のカオナシみたいな見てくれ。

最後の方の薄暗い部屋での村娘の顔は凄い。
瞳の色のコントラストまでハッキリ見えるほど寄りで撮影しているのにその表情の意味がハッキリ分からない不思議さが陰影もあって不気味。
一方のヨフの妻ミアは光が当たり明るい表情が印象的なのに。

北欧の光景の陰影みたいに生死がクッキリ別れた美しい映画。