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第七の封印のととのレビュー・感想・評価

第七の封印(1956年製作の映画)
4.4
舞台は暗黒の時代とも呼ばれる中世ヨーロッパ。
ペストの流行や十字軍の遠征、魔女狩りが背景にあり、終末世界に怯える人々の死に向かったコミカルかつユニークな、ある種のロードムービーである。

信仰深いマックスではなく、旅芸人の前に姿を現わす神のいたずらな皮肉さよ。

神の不在と死の舞踏。

恐れが形になったもの
それを人は神と呼ぶ

生とは 死とは 神とは 信仰とは?
神に問いかけながら旅するマックスと、目を覆いたくなるような悲惨な現実、そして旅芸人の魂の視点。
神などいない、死は皆等しく訪れることをベルイマンの目線で描かれている。

死はチャーミングで、恐れるべきものではないのかも。
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