中島晋作

トルブナヤの家の中島晋作のレビュー・感想・評価

トルブナヤの家(1928年製作の映画)
4.1
おそらく映画史上最も秀逸な導入のひとつだろう。ビルの明かりが徐々に消えてゆく夜更け。朝になり、路面電車の線路が陽光に照らされて輝き、掃除夫の箒が水たまりを揺らす。街がゆっくりと動き出す。屋内に入ると途端にスラップスティック調に。玄関先で薪割りをして床が破壊されるという異常。
これが1920年代ソビエトの文化的水準なのか。共産主義恐るべし。
中島晋作

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