さおりーち

コンフィデンスマンJP プリンセス編のさおりーちのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

自粛期間中に地上波を見てどハマりし、ロマンス編で号泣した私。
「コロナ時期でもこんだけ動員できた」という実績であと100作は作ってほしいため、行ってまいりました。

まぁ最高。

冒頭の老夫婦が作ったおもちゃが燃やされるシーンで既に泣く私。
おもちゃはダメ。わかりやすく無垢な人々の行為が踏みにじられる。
からの北大路欣也。
誰がどう見てもこの人が今回のおサカナ…ではなく、
どうやら死んだらしい。
ミステリーでは王道の、「富豪の死」から始まる今作。
邪道を作るには王道を踏まえる、ということを、脚本の古沢良太さんはめちゃくちゃよく分かってらっしゃる。
本当にこの方は天才だ。

そこから日本映画にあるまじき豪華さでクルクル場転するいつものオープニング。
ところでビビアン・スーはアンドロイドなんでしょうか?45歳??????
控えめに言っても同い年。こええ!!
45歳なのに「女王」じゃなくて「王女」になれてるのすごくない???

今作の格言はヘミングウェイの「高貴とは」
今の世界にはいまいちピンと来ない内容となってしまったが、コロナがなかったらぶっ刺さったかもしれない。
令和になったばかりの日本は、皇室のあり方について誰しもがふわっと考えたあとだから。
この辺のチョイスもマジ天才。

今回は画面のすごさ、海外ロケのすごさの分、コンフィデンスな部分は控えめ。
何より優先されたのは「コックリ」の成長。
そこから出てくる強烈なメッセージは
「私たちは何者にもなれる」
というハイパーポジティブ砲で、
コロナを押して公開に踏切った理由がわかります。

割と真面目なドラマ部分が多く、特に三兄弟一人一人のデリケートな心情は
最低限のシーン数と演出で非常にわかりやすくまとめられている。

その分の小ネタはもりだくさん。
お馴染みのキャストを再登場させるファンサービスはもちろん、
著名人を「著名人ご本人として」ゲスト出演させるという演出は
PR効果だけじゃなく映画と現実の境界を曖昧にするという効果も手にしていて
本当に天才としか言えない。
GACKT様って後ろから見てもGACKT様なのすごくね。

あと100作、最低でも10作
長澤まさみが岩下志麻みたいに
「コンフィデンスマンの女」としておばあちゃんになるまで続いてほしい。

ジェシーがもう出てこないことがとても悲しい。
それを知ってるからか、前作より彼はとてもつらそうに見えた。
天国から続編が出来るのを見守っていてほしい。

あとエンドロール全部読む派の私としては
「ん?生瀬勝之でてなくね?」
と思ったんですが最後ねww
映画ではこれ絶対やるのねww
これは北大路欣也さんがキーパーソンで、時代劇(大衆演劇)なんでしょうね。
前作は前田敦子がキーパーソンでアイドルと。
天才すぎる。

早く次も見たいです。
さおりーち

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