倉科博文

コンフィデンスマンJP プリンセス編の倉科博文のレビュー・感想・評価

3.1
結構、評価高いんですね

この映画に、思い入れというか、愛着のある方は以下は読まないほうがいいと思いますー


竹内結子と三浦春馬の遺作という意味では重要な作品でしょう

純粋な作品としては、何というか、「お金をかけたテレビドラマ」という感じで、映画としての作品性や芸術性は無いかな、と
コメディとはいえ、映画としての筆致というか、作法みたいなものがあると思うのですが、それを感じ取ることができなかった気がします

こういう巧拙入り混じったキャストで、わざとらしい芝居付けをすると、作品全体が安っぽくなっちゃう気がするんですよね
関水渚さんという女優さんは、可愛いし純朴さはよく出てたと思うんですが、ちょっと演技がね
柴田恭兵と二人で収まったときの画が、映画としてはもたないんですよね

最後の方の展開も読めちゃう筋書きで、驚いたのは竹内結子くらいでしょうか
マンゴーとか、玉璽とか、あからさまな伏線というか釣り餌すぎて、何がどうなるのかまで、何となく分かってしまいました
とは言え、『こっくりさん』が、それまで秘めていた心の内を吐露し、『ミシェル・フウ』として覚醒していく様は、演技の朴訥さが逆に功を奏してカタルシスを得られましたし、そこだけでも「映画を見た価値はあった、面白かった」とは言えます
逆に、このために下手な演技を敢えてしていたというなら、そら恐ろしいと思いますが、そうでは無いという想定でいます
あと最後の最後、レイモンド・フウとダー子による風呂敷の畳み方は、コメディ映画としてはうまい回収の仕方かなとは思いましたが、とにかく何でも詰め込んでおけばいいでしょう、というような「盆と正月が一遍に来た」雰囲気の節操の無い作品で、、、と、ここまで書いて思ったのですが、これを年明けに正月映画として見たら、印象はちょっと違ったかも知れません

そんなお祭り騒ぎ映画でした