shino0616

花束みたいな恋をしたのshino0616のレビュー・感想・評価

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)
4.1
これは、、、
大衆的な二人を使って、マイナーなものがかなり出てた。アキカウリスマキの「希望の彼方」を観るシーンが出てくるのはテンション上がった。
映画の中身は、恋愛あるある探検隊。

そんな大枠の中ではあるが、
所々のセリフの坂本節はさすがです。
こんな広告コピーみたいなセリフ連発してるくせに広告代理店嫌いが炸裂してたけど。
確かに、本屋で自己啓発本ばっか読むやつは信用ならんけど大人になると読まなくてはいけなくて、改めてちゃんと文学を読もうと思った。
麦がどんどん変わっていくが仕事でクリエイターの皮を被ったサラリーマンにたくさん出会う時、いつの間にか中身が入れ違った人たちなんだと哀れみで見ていたけど、その人なりの人生があるんだと反省した。
麦も元々はサブカルチャー好きだったけど忙しくなるにつれてどんどん薄れていく。好きを掘り下げていくのは相当な労力がかかるし、掘るためのスコップは少し時間が経つと簡単に錆びれてしまうもので、なんとも悲しい。
この作品を見て特に感じたこと、スーツを着ることは全然当たり前だと思うけど、就活の時にネクタイは社会の鎖だと言っていた21歳の自分はそこそこに的を得ていた。とどのつまり、犬も然り飼われるということは安全地帯なわけで野良で生きていくのは相当にしんどい。その道を選んだら泥水でもなんでもすする覚悟をしておかなければいけないなと。
そんな上記のリアルな世界を恋愛と共に描いた、登場するもの時代全てがリアルな映画。そういった意味では新しいのかもしれない。フィクションでありノンフィクション。しかしながら、一つ嘘があるとすれば、サブカルチャー好きの女の子であんな可愛い子はいない。
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