恋愛ってなんで付き合ってる時は、その人の悪い所ばっかりみえて、別れると良い思い出ばっかり蘇ってきちゃうんだろうって思う。
麦と絹はこの2人にしかわからない絶妙な合間と色んな事への好み、価値観が合致して、お互い終電になるまで尽きることなく話し合えて。
なのに恋愛のピークって長く続かない。
〝はじまりは終わりのはじまり″まさにそう。
趣味への熱量、仕事への考え方、結婚のタイミング、思い。
どれだけ気が合って、運命だと思える相手でも長くいればいるほどズレが生じる。
終盤の麦のセリフにもあった様に、結婚したら変わるのかもしれない。2人だけじゃなくて子供っていうかけがえのない物ができたら、また考え方も変わってうまく歯車が合致するのかもしれない。
でもあのファミレスで、ドリンクバーのみで何時間も語り合って、一緒にいさえすれば良いっていう時間は二度と戻ってこないのかもしれない。
まさに花束なのかもしれない。
よくあるキラキラした恋愛ものじゃなくて
日常の恋愛と、恋人がぶち当たる問題をとても丁寧に描かれた作品だなと思った。